日本の鉄路について考える

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事故復旧からみる京浜急行電鉄の凄さと現場の力

5日の午前11時40分頃、京急本線神奈川新町駅仲木戸駅間にある「神奈川新町第一踏切」にて、京急線快特列車と13トントラックが衝突し、列車は先頭から3両が脱線、先頭車は転覆は免れたものの正面は大破し無残な姿になりました。乗員乗客約35名が負傷し手当を受けていると報道がされています。

一方トラックも大破し、トラックを運転していた方は残念ながらお亡くなりになりました。

この事故でお亡くなりになったトラック運転手の方のご冥福をお祈りすると共に、負傷された方々の回復をお祈りさせていただきます。

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車両は勿論のこと、架線柱などの設備も大破した ※画像:iza

この事故によって京浜急行電鉄は横浜~京急川崎駅間の運転を取りやめ、復旧作業に尽力していました。上の写真からもお分かりいただけるように車両は勿論のこと、架線柱や線路といった設備も大破しています。

復旧作業と聞くと脱線して壊れた列車等を移動させることが目がいきがちですが、実際には線路の修復や幅の調整、架線柱などの電気設備の復旧や通電確認など、作業は多岐にわたるとともに人手が必要になります。

この作業を約2日間の間にすべて終了させ、7日の午後1時過ぎから運転を再開させた京急電鉄はすごい会社であると思います。

この早い復旧には現場の方々が昼夜問わずに作業をされたことによって実現されたものです。

事故現場付近では安全確保のため通過速度を制限して運行しているという状況のようですが、それでも2日でここまで通常通りに復旧させるのは並み大抵のことではありません。現場の方々のプロフェッショナルな仕事ぶりには敬意を表します。

また、それ以外の区間でも折り返し運転等の対応で普段とは違う運行体制ながらも旅客輸送の使命を全うされた現場の方々の凄さには感服しました。

また列車の自動運転化を進める動きが出ていますが、こういったトラブルや事故の際はやはりプロフェッショナルがいるからこそ安全かつ迅速に対応が行われていると思います。そういった現場の方々の力を軽く見ないでほしいと筆者は改めて思います。

 

通常通りに走っていて当たり前と思われがちな鉄道ですが、そういった現場の方々の日々の努力があって運行が成り立っています。

人身事故等のトラブルで列車が遅延したり運転見合わせになった際に、駅員さんなどに怒鳴り散らすモンスター客がいるのをよく見かけます。こういった現場の方々の努力を知っていただき、トラブルが起きた際にはイライラする気持ちは分かりますが、現場で頑張っている人々に当たり散らすのは止めてもらいたいなと切に願っています。