日本の鉄路について考える

日本の鉄道についての記事を中心に紹介します

時間帯別運賃の検討について

鉄道業界においてもコロナの影響は計り知れないものとなっています。

その影響を受け、JR東日本からは衝撃的なニュースが飛び込んできました。

 

1.時間帯別運賃の導入の検討

JR東日本の深沢祐二社長は7日の記者会見で、新型コロナウイルスの影響が長期化する可能性から「運賃の見直しの検討を進めている」と明らかにしました。その要因としては、3密(密閉、密集、密接)の緩和やテレワークや時差通勤といった働き方の変化に対応するため、時間帯によって運賃を変えるというものです。

 

これにより朝夕ラッシュの時間帯の値上げが行われることが予想されており、乗車券等の扱いがどのように変化するのか気になるところです。ICカードについては時間別で金額を変更するシステムを導入すれば対応が比較的簡単に行えると思いますが、切符の場合はどうでしょうか。私の予想ではいくつかの方法があると思っています。

①ラッシュ時追加料金切符の導入

現在の回数券のような形式でラッシュ時の加算運賃分専用の乗車券を発売する方式です。現状の改札機でも切符の2枚投入は可能ですので、実現性はあると思っています。

②切符の廃止

高齢者からの反発が大きいことが予想されるため、実現性があるかは分かりませんが、これが出来れば、IC乗車券への一本化が出来ることから鉄道会社のコスト削減にも繋がるので、今後の国内情勢から考えると検討されても不思議ではないと思います。

この場合はQRコード式の旅行専用、お得な切符などの発売を推進して、高輪ゲートウェイ駅に導入されている新型の改札機に順次置き換えていくことも出来そうです。

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高輪ゲートウェイ駅に設置されている改札機 従来のICカードタッチ部の他にQRコード読み取り部が新設されている

2.終電の繰り上げとダイヤの見直し

時差通勤やテレワーク等の増加により、利用が減っている終電の時間を繰り上げることについて深沢祐二社長は7日の記者会見で選択肢に挙げています。

これについては飲食店等も24時間営業をやめるなど、働き方改革が進んでいることもあり、賛否両論ではあると思いますが私は賛成です。

というのも首都圏の終電は25時台まであるなど、かなり遅い時間まで動いている印象です。もちろん、それに伴って鉄道従事員の方々の勤務時間も厳しいものとなっています。また終電から始発までの短い時間に保線などの作業を行っており、とてもタイトな状況です。これを改善することは、今後の日本社会の常識を大きく変化させるのに十分大きなきっかけとなり得ます。

現代はとても便利な反面、不規則な勤務を強いられる人々が多くいるのも現実です。これを見直すタイミングに差し掛かっているのかもしれません。

また、今回は言及されていませんでしたが、利用客の少ないローカル線などについても運賃の値上げや終電の繰り上げが検討される可能性があります。これは地方に限ったことではなく、東京を含め(特に東京西部)、全国的に起こり得るものであると危機感を覚えることも確かです。今後の動向に注目していきたいと思います。

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