日本の鉄路について考える

日本の鉄道についての記事を中心に紹介します

首都圏

時間帯別運賃の検討について

鉄道業界においてもコロナの影響は計り知れないものとなっています。 その影響を受け、JR東日本からは衝撃的なニュースが飛び込んできました。 1.時間帯別運賃の導入の検討 JR東日本の深沢祐二社長は7日の記者会見で、新型コロナウイルスの影響が長期化す…

北陸新幹線運転再開に向けての動き

台風19号によって千曲川が氾濫し、北陸新幹線の長野新幹線車両センターが浸水被害を受けました。 その影響で北陸新幹線は運休を余儀なくされていましたが、25日から全線で運転を再開することになりました。 今回は運転再開のダイヤなどについてみていきたい…

台風19号による首都圏鉄道への被害のまとめ(改訂版)

過去に類を見ない程、勢力を維持したまま首都圏を直撃した台風19号、この台風によって首都圏や周辺地域に甚大な被害をもたらしました。 また時間が経つにつれて新たな被害や影響が確認されています。今回は19日現在の状況をまとめていきたいと思います。 ①北…

台風19号による首都圏鉄道への被害のまとめ

過去に類を見ない程、勢力を維持したまま首都圏を直撃した台風19号、この台風によって首都圏や周辺地域に甚大な被害をもたらしました。 今回は鉄道へもたらした主な被害をピックアップしていきたいと思います。 ①北陸新幹線車両水没 水没した北陸新幹線用の…

台風19号接近による「計画運休」路線情報

観測史上最強の台風19号が12日から13日にかけて関東地方に大きな影響をもたらす可能性が高まっています。これにより、新幹線、在来線、私鉄の各線では計画運休の実施が発表されています。 特に首都圏の鉄道は地下鉄の地下区間を除いたほとんどの路線での運休…

首都圏路線の混雑率ランキング

今年の7月に2018年度の路線別混雑率の調査結果が発表されました(国土交通省)。今回はこの結果を踏まえながら、首都圏の路線の混雑具合を見ていきたいと思います。 混雑率が最も高い東西線 混雑率は200%に迫る勢いである ※画像:Wikipedia 首都圏鉄道路線混…

房総特急の衰退

東京と房総半島を結ぶ特急「さざなみ」・「わかしお」、この両列車はここ数十年の間に大きく衰退しました。2015年のダイヤ改正では東京と内房を結ぶ「さざなみ」の館山直通列車の廃止による区間短縮(東京~君津間)や土休日の運行の廃止など観光需要の利用を…

五日市線減便から見えてくる首都圏鉄道網の今後

東京の郊外を走る五日市線、拝島駅から武蔵五日市駅までを結ぶ約11kmの短い路線です。全線単線ではありますが、電化されており中央快速線でおなじみのE233系が使用されています。朝夕には拝島から青梅線、中央快速線に直通し東京駅まで乗り入れる列車もあり…

中央線特急の新たな着席サービスについて

中央線特急のあずさ号、かいじ号の使用車両がE257系、E351系からE353系に置き換えられたことにより、2019年のダイヤ改正で中央線特急の着席サービスに大きな変化が生まれました。それは自由席を廃止し全席指定席化(座席未指定券利用もあり)を行ったことです…

幻となった京急の延伸計画

京急久里浜線、三浦半島南部の堀之内(横須賀市)から三崎口(三浦市)を結ぶ京急の路線の一つであり、堀之内から先は京急本線へと直通しています。 この路線には三崎口から先、油壷までの延伸計画が存在していましたが2016年に延伸計画の凍結が発表されました。…

台風15号による千葉県内の鉄路への影響

9月8日夕方から9日朝方にかけて台風15号が関東地方に接近上陸し、暴風や大雨をもたらし各地に被害をもたらしました。 今回の台風で甚大な被害をもたらした原因は暴風です。今回の台風の進路の場合、中心の東側に当たった千葉県内では暴風が吹き荒れたと推定…

南武線快速稲城長沼行設定の真相

2019年3月のダイヤ改正に伴い、帰宅ラッシュ時間帯に南武線の快速運転が開始されました。 具体的な内容としては、下り列車は平日17~19時台に快速列車を4本を(川崎発稲城長沼駅行)運行し、上り列車は平日18~19時台に快速列車を4本(登戸発川崎行)運行すると…

多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸について

現在上北台駅~多摩センター駅間が開業し、多摩地域を南北に結ぶ役割を担っている多摩都市モノレール。当路線に延伸予定があることを皆様はご存知でしょうか? 今回はその中でも開業に現実味を帯びてきた箱根ヶ崎延伸とその他の延伸計画についてご紹介させて…

中央快速線の朝ラッシュ対策の秘密

中央快速線は東京の玄関口である東京駅を起点に、副都心の中心地である新宿を経由し、高尾駅までを結ぶ路線です。この路線は都心と多摩地域を結ぶ重要な路線であり、朝夕のラッシュ時を中心にどの時間帯でも利用客の多い路線です。 このラッシュ時の輸送力を…

ブルーライン脱線事故から見えてくる鉄道従事員の過酷な勤務体系

8月29日に横浜市営地下鉄ブルーラインで起きた脱線事故、この事故は運転士の居眠りが原因で起きたと発表されています。当路線では6月にも工事用車両の転線等に使用する「横取り装置」の撤去を失念したことによる、初電の脱線事故が発生したばかりで利用者か…

台風接近による計画運休の是非について

昨日の夜から本日の朝方にかけて、台風15号が接近上陸し、関東南部を中心に猛烈な風と雨を降らせました。 この影響でJR東日本やJR東海は一部路線の「計画運休」を発表、実際に終電時間の繰り上げや一部路線の運休を実施しました。主な路線としては、 ・東海…

事故復旧からみる京浜急行電鉄の凄さと現場の力

5日の午前11時40分頃、京急本線神奈川新町駅~仲木戸駅間にある「神奈川新町第一踏切」にて、京急線の快特列車と13トントラックが衝突し、列車は先頭から3両が脱線、先頭車は転覆は免れたものの正面は大破し無残な姿になりました。乗員乗客約35名が負傷し手…

なぜ中央特快は吉祥寺を通過するのか(後編)

前回は「なぜ中央特快は吉祥寺を通過するのか(前編)」と題して中央快速線の種別についてまとめてみました。 southsnows.hatenablog.com 今回は本題の吉祥寺に中央特快が停車しないのかを見ていきたいと思います。 中央快速線の駅別利用者数ランキング(1日平…

なぜ中央特快は吉祥寺を通過するのか(前編)

東京都の中心を東西に走る中央快速線。東京駅から高尾駅までを結ぶ当路線には様々な種別の列車が走っています。今回は前編として、中央快速線を走る種別の説明を簡単にまとめていきたいと思います。 中央快速線には多くの種別が設定されている 中央快速線に…

京浜急行電鉄の脱線事故を受けて

5日の午前11時40分頃、京急本線神奈川新町駅~仲木戸駅間にある「神奈川新町第一踏切」にて、京急線の快特列車と13トントラックが衝突し、列車は先頭から3両が脱線、先頭車は転覆は免れたものの正面は大破し無残な姿になりました。乗員乗客約35名が負傷し手…

武蔵小杉駅周辺の発展から見えてくる課題

神奈川県中原区に位置する武蔵小杉駅。2000年まではJR南武線と東急東横線の乗換駅であるものの当駅の存在感は現在からは想像できないほど薄いものでした。 2000年になって東急目黒線が武蔵小杉駅まで延伸し、2008年には目黒線が日吉まで延伸開業し東急線はほ…

江ノ電が多くの人を引き寄せる魅力とは

江ノ島電鉄が運行している江ノ電、鉄道ファンはもちろんのこと、全国的にも有名な路線です。江ノ電は神奈川県の藤沢駅と鎌倉駅を結ぶ全長約10kmのとても短い路線ですが、休日や繁忙期になると多くの人が利用する路線です。 江ノ電がなぜここまで人々から愛さ…

中央ライナー・青梅ライナー廃止について思うこと

2019年3月のダイヤ改正により、平日の通勤時間帯に運行されていた「中央ライナー」と「青梅ライナー」が廃止されました。その代わりに、特急「はちおうじ」と「おうめ」が新設され、事実上のライナーの特急化が行われました。 このライナーの特急化されたこ…

特急「富士回遊」の運転開始の狙い

2019年3月16日、JR東日本は新宿駅から富士急行線の河口湖駅までを結ぶ特急「富士回遊」の運行を開始しました。 それ以前は土休日を中心に、「ホリデー快速富士山」という快速電車を同区間で運転していましたが、富士山周辺の観光需要が外国人観光客を中心に…

みさきまぐろきっぷから垣間見える京急電鉄の本気

京浜急行電鉄。品川~浦賀・三崎口といった都心と三浦半島を結ぶ首都圏の大手私鉄です。近年では羽田空港の利用者が増加し、空港線も大きな賑わいを見せております。 その一方で三浦半島に位置する自治体の人口は右肩下がりの傾向にあり、今後は少子高齢化の…

相鉄線の相互直通運転開始から見る「相直」のメリットとデメリット

2019年11月30日、相模鉄道(通称相鉄線)はJR東日本と相互直通運転を開始することが発表されています。 整備区間は相鉄本線西谷駅~JR東海道貨物線羽沢横浜国大駅付近(約2.7km)であり、この区間が開業することによって今までは横浜駅経由での改札外乗り換えが…