日本の鉄路について考える

日本の鉄道についての記事を中心に紹介します

台風15号による千葉県内の鉄路への影響

9月8日夕方から9日朝方にかけて台風15号が関東地方に接近上陸し、暴風や大雨をもたらし各地に被害をもたらしました。

今回の台風で甚大な被害をもたらした原因は暴風です。今回の台風の進路の場合、中心の東側に当たった千葉県内では暴風が吹き荒れたと推定されています。その結果、ライフラインの寸断といった甚大な被害を受けました。一方で東京都心は中心の西側に当たった為、強風は吹いたものの被害は千葉県程ひどくはならずに済みました。

現時点でも電気が復旧していない箇所がいくつもあり、場所によっては更に1週間以上停電状態が続く恐れがあるということです。

この台風では同様に千葉県内の鉄道路線にも甚大な被害をもたらし、復旧までにかなりの時間を要することになっています。

今回は台風が鉄道に与えた影響とその凄まじさを再検証していきたいと思います。

 

①暴風で駅舎が損壊し営業不能に陥った

今回の台風では広い範囲で暴風が吹いたため、多くの駅舎が被災しました。

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鋸山や東京湾フェリーで知られる浜金谷駅 暴風により駅舎の屋根瓦が剥がれるなどの被害を受けた ※画像:めるも

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東千葉駅では駅舎の屋根が吹き飛ばされ線路上に散乱した ※画像:日刊スポーツ

このように暴風による被害は大きく、情報が少なかった当日(9日)でも今日中の復旧は厳しいことは容易に想像されました。

 

②暴風で車両が破壊された

今回の台風の凄まじさを強調するのが次の写真です。

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扉は暴風でひしゃげ、屋根には飛来物による穴が開いた ※画像:めるも

事故などによる衝突や脱線の衝撃に耐えられるよう設計された電車の車体が無残な姿になってしまっています。列車の設計上前後からの衝撃に強く、左右からの衝撃には弱いとはいえ、ここまで破壊されたケースは珍しいと思われます。

この写真だけでも被害の大きさがお分かりいただけると思います。

 

③線路上に飛来物が散乱した

先ほどの東千葉駅のように駅舎の屋根が線路上に散乱したケースもありますが、その他の場所でもかなり多くの場所で線路上に飛来物が散乱しました。

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倒木や飛来物によって線路が塞がれるなどの被害が出た ※画像:めるも

全路線の線路長を合わせるとかなりの距離になりますし、作業員の方が目視で確認しながら点検をする為、復旧への大きな足かせとなりました。

 

※運休や運転見合わせとなった路線

今回の台風の影響で京葉線内房線外房線久留里線小湊鉄道総武本線成田線鹿島線などが運転見合わせとなりました。

その中でも内房線(保田~安房鴨川駅間)、久留里線小湊鉄道については16日現在も運転再開には至っておりません

これらの路線の一日も早い復旧と千葉県内の停電等の完全復旧をお祈り申し上げます。